上信越20時間旅?
2010年02月24日
思い立って、旅をしてきました。
前々から行きたいと思っていた場所だったのですが、決断したのは一昨日の月曜日。
そして急いでキップを買いに行き、翌日の昨日夜に出発。
来週、再来週とまとまった時間が取れなくなりそうだったので、急遽決めました。
そんなに急がなくても3月の後半じゃ4月じゃダメなの?
ダメなんです。
3月12日までじゃないとダメなんです。
今しか見られない列車に会いに行ってきました。
旅の出発地は夜の上野駅。いつ行っても、上野駅地下ホームの哀愁を帯びた雰囲気は
独特のものがあります。その端にある13番ホーム。
かつては、ここからたくさんの夜行列車が北に向けて出発していました。
それが、どんどんと数が減り・・・そして、この3月にも姿を消す夜行列車があります。
夜の10時40分過ぎ。牽引する機関車が後ろから押す「推進運転」で入線してきたのが・・・。
金沢行きの寝台特急「北陸」です。この春で姿を消す事になった寝台特急。
B個室寝台を多く連結し、利用者の数も比較的安定していると聞いていたので
廃止のニュースを聞いた時は驚きました。ちなみに、この日の北陸は
引退のニュースを知って乗りに来た人の影響もあって既に満席。
そんな「北陸」を牽引するのは「EF64」僕の中では、かなり好きな機関車です。
以前は、横川と軽井沢の間の「碓氷峠」を電車が越えるために
電車の前後に連結されていた馬力のある機関車。
今は、その姿を見る機会も少なくなりました。
これが見たかったんだよ、これが・・・と感動する僕。
実は、この2時間前からホームにいたんです(笑)
というのも、本当はホームの雰囲気を見てから駅の外に出て
アメ横の居酒屋「大統領」でモツ焼きと煮込みで一杯やってから戻ってくれば
ちょうど30分くらい前・・・なんて計画を立てていたんです。
(行く店までは考えていなかったけど)。
それが、一度ホームに行ったら、なんだか離れられなくなっちゃって・・・。
結局、JRの駅によくある大人気のおにぎり「ほんのり屋」へ行きました。
そうしたら、閉店間近という事で「おにぎり全品100円」の文字!!
ここぞとばかりに、「海老天むす」のような200円以上する具だくさんの物をいくつか買い、
缶チューハイを飲みながら共にホームのベンチでパクついて過ごしたのでした。
まぁ、結局はお酒を飲んだ事に変わりはないけど(笑)格安の夕食・・・。
・・・話が逸れました。
2時間くらいホームにいた、っていう話だったよね。
そうそう、その間にどんどんカメラを持った人が増えていき、熱気は増すばかり。
そして出発直前には、この人だかり!!
しかも、この他にも「テレビ金沢」と書いたカメラクルーの皆さんまで見かけました。
この北陸は金沢行きだから取材に来たのかな〜くらいに思っていたら、
なんとカメラの先には、スーツケースを持った、作家の五木寛之さんが!!
おそらく、テレビ金沢の制作するドキュメンタリー番組で「北陸」を取り上げ、
五木さんが旅人として実際に乗ってみる、という事なんじゃないかと思います。
全国放送してくれたら、絶対に見たいなぁ。生の五木寛之さんにも大感激でした。
そんな五木さんを乗せた「北陸」を見送り・・・。
そうなんです。さっき書いた通りに、僕が旅行を決めたのは直前だったので既に「北陸」は満席。
てなわけで僕は、特急列車出発専用の16番ホームへ移動。
僕の乗る列車は、これです。
489系ボンネット型車両を使った、急行「能登」
この列車、先ほどの「北陸」を追いかけるように金沢へ向かいます。
そして3月12日、「北陸」と共に廃止になるんです。
元々は「能登」も機関車に引かれる客車タイプの夜行急行で、
寝台と座席の両方を連結していました。
その後、座席だけの電車タイプになり、このボンネット型になりました。
まさに昭和からの長距離特急の顔として走り続けたボンネット型。
定期列車としての役目は、この「能登」の引退で終える事になります。
このように、ヘッドマークを人の手で付け替えるのも見納めです。
本当に寂しい・・・。
そんなノスタルジーたっぷりの「能登」に僕も乗り、23時33分に上野を出発。
座席なので良い寝姿勢が決まらず、体をクネクネしながら休むこと5時間(笑)
午前4時半過ぎに、新潟県の糸魚川駅に到着。僕はここで降りました。
結局1時間くらいしか寝られなかった、けど楽しかったなぁ。
上野を出発する時はすごい人の数だったけど、さすがに
午前4時半の糸魚川駅で写真を撮るのは僕くらいだろう・・・と思ったら!!
いた!!(笑)しかも10人以上。
こう書くと「おまえもその一人じゃん!!」と突っ込まれそうですが、
僕のように上野から乗ってきた人じゃなくて、列車が着く前に
糸魚川駅のホームにいて待ち構えていた人が既に10人はいました。
ひょっとしたら、そのうちの何人かは「能登」の数分前に糸魚川に停車していった
「北陸」を降りた人かも知れません。
いずれにしても、まだまだ暗い糸魚川の駅に集まる
やけに元気な人たち(小笠原さんを含む)。
というわけで、みんなで「能登」をお見送り。
その横では、暗闇の中で「ゴ〜」と音を立てているレトロなディーゼルカーが。
実はこれが、僕の今回の旅のメインイベント!!なんです。
その話は、また次回に。(引っ張るね〜(笑))