有川浩「阪急電車」
2011年01月30日
最近、書店に行くと必ず目立つところにある「阪急電車」
読み始めたら、一気に読んだ。
時間を見つけてはページを進め、一冊を24時間かけずに読んだ。
これは僕の中では驚異的なスピードである。
阪急電車・今津線を舞台に、
そこにいる人たちの小さなストーリーが、数珠繋ぎになっていく。
それぞれが、車内という空間でリンクしていて、ものすごく自然なのだ。
そして登場人物は、どこにでもいそうな人であり、
自分もその一人なんだと感じさせてくれる・・・それも、じんわりと。
軽く読めるようで、誰もが感じた事のある心理的な描写が深い。
とても深い。
こんな等身大の小説って、あるんだなぁ。
文庫サイズなので、これを移動中の電車で読むと
不思議なほどに周りの景色と繋がる。
みんな、それぞれの物語があると思うと微笑ましくなる。
オススメをしてもらって買った本だったが、
実際に読み始めるまでは、時間がかかってしまった。
が、もっと早く読めば良かったと思える本だった。
人にも薦めたい本だなぁ。