僕の好きな種類の本に、アナウンサーの先輩方が書かれた本があります。

その中で特に『この方の考え方を勉強してみたい』と強く思っていた

草野仁さんの本に出会う事が出来ました。

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読みはじめると、1ページ目の数行で驚きました。

草野さんの語り、そのものなのです。

文面の言葉が、草野さんの声で起き上がってくるかのようです。

こんなに読み手に丁寧な本は、なかなか無いと思います。

 

草野さんの言う『言葉の持つ力と重み。』

そして、人との出会いから様々なものを吸収しようとする姿勢。

誰に対しても誠実に接すること。

本当にテレビから受ける印象そのままの、真摯な考えが伝わってきます。

 

また、エピソードも多く紹介されています。

大変に厳しかったというお父様が、草野さんが中学生になった時

『学校で何が起きたのか報告するように』と話し、

それに対し『それはお前が悪い』『それはおかしいなぁ。むしろお前の言い分が正しい』などと

客観的な評価をしたという話を読み、本当に素晴らしいと思いました。

『父親は自分のことを本気で心配し、考えてくれている』と感じ

『しっかり伝えよう』という気持ちになったという草野さん。

草野さんの誠実さはこういい所から生まれていたんですね。

単純ですが僕が将来、父親になれたらぜひ実践してみたいと本当に思いました。

 

それともう一つ、草野さんが競馬騎手の武豊さんにトレーニングの話をした際、

武さんから出た言葉として紹介されている

『当たり前にしてしまえば辛くない』という言葉。

仕事をしていくうえで、やらなくてはいけない課題に直面した時、

この考え方はとても役立つはずです。

 

もちろん、こういった出来事を自分に役立つものとして気付ける、

そして受け止められる草野さんに学ぶ点はたくさんありますね。

見習う点がたくさん詰まった本です。