先日は映画「フロスト×ニクソン」の話を書きましたが、

今日は、ニクソンより記憶に新しい人の映画を見てきました。

オリバー・ストーン監督作品「ブッシュ」です。

 

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ブッシュ政権の中での大きな出来事と言えるイラク戦争。

「大量破壊兵器がある」という思いこみによる攻撃に走るまでを

ブッシュの生い立ちと重ね合わせながら映し出しています。

 

ちょっと意外だったのは、比較的オーソドックスな表現だったこと。

ブッシュの人間性やエピソードなど、報道されない意外な面が出るのかと

思ったのですが、それよりもブッシュ政権全体の混乱ぶりが表現されていました。

国の方向性を決めるまでに、大統領をはじめとする閣僚達の間でどのような

やりとりがなされるのか・・・そして、私たちが知ることが、その中の

ほんの一部なんだな、という事を推測させてくれる映画です。

 

ちなみに、見終わって、何よりも印象に残ったのは、登場人物が似ていること(笑)。

主役のブッシュ前米大統領や、いわゆる「パパブッシュ」もそうですが、

当時の政権のライス国務長官、パウエル官房長官、

ラムズフェルド国防長官などは「激似」です(笑)。

 

その一方で、”強引”に始められたイラク攻撃について、

攻撃を決定した場面のすぐ後に流れる、イラクへの爆撃映像の際、

そのBGMがコミカルな曲なんです。そのギャップが

「これほどの重大な事を、あっさりと決めてしまった。

それによって多くの人の命が失われても、

ブッシュには、この音楽のような軽さにしか感じられない」と

訴えかけるメッセージになっていました。

こういう映画の題材にされる大統領が、もう出なければ良いのですが。