「富士ぶさ」ラストラン?
2009年03月13日
前回の日記で長々と東京出発前の様子を書きましたが・・・。
そろそろ、僕が乗った「富士ぶさ」の中をご紹介しましょう。
この列車には、3つの寝台があります。
まずは、僕の使った部屋は、B寝台1人用個室「ソロ」です。
「ソロ」だから「そろそろ」と振ったわけではありません。(寒っ!!)
この「ソロ」は、横から見ると凸型の長方形の部屋が、互い違いに並んでいます。
この写真では、右上の出っ張った部分が、右隣の部屋ということ。
多少狭く感じるかも知れませんが、折りたたみ机、ゴミ箱、オーディオなどがあり、
落ち着いた空間になっています。しかも、驚くことに、この設備で
通常のB寝台と料金が同じなんです。(9450円(乗車券別))
この頃の「富士ぶさ」のチケットは全てが10秒で売り切れましたが、
おそらく「ソロ」が一番先に売り切れたんだろうなぁ。
よって僕はネットオークションで買いました。
車内で、何人かの鉄道ファンの人に
「どうやって手に入れたんですか!?」
「部屋の写真を撮らせてもらっても良いですか?」と
質問をされ、まるで芸能リポーターに囲まれたようでした(笑)
ちなみに、こういった鍵も各部屋にあるので、安心です。
そして、こちらが通常のB寝台車。以前に比べたら、だいぶきれいに改装されました。
右側が通路にあたり、窓があるんですが、その窓に面して折りたたみ椅子も付いています。
そして・・・せっかくなので、もう一つの寝台もと思って
僕が他の人に聞かれたように、A寝台個室「シングルデラックス」にいた
ご年配のご夫婦に「写真撮っても良いですか?」とお願い。すると
「良いですよ」と快く応じてくれたので、撮らせて頂きました。
やはり他の寝台より値段も上がるだけあって(16500円(乗車券別))
天井も高く広々としています。
・・・とここで気付いたのですが、写真を撮らせてもらったご夫婦は、
この寝台を2部屋も、なぜ取ることが出来たんだろう・・・とても
鉄道ファンには見えなかったんですけど。聞いておけばよかった(笑)
そんな事をやっているうちに、18時3分に東京駅を発車。
ちょうど帰宅ラッシュがピークに差しかかっている駅、
そして通勤電車を横に見て、旅がスタートします。
車内にはアナウンスが。停車駅や車内設備など、通常の案内を終えると
淡々とした語り口のまま、こんな言葉が流れてきました。
「皆さまに愛されたこの列車の運転も、残りあと5日となりました。
これまでブルートレインを愛して下さり、本当にありがとうございました。
九州までの旅路をゆっくりとお楽しみ頂き、
また残りわずかの「富士・はやぶさ」の運転を
どうか温かく見守って頂きますよう、お願い致します」
淡々と・・・本当に淡々とだったのですが、自分の今までの旅の記憶が重なり、
熱いものがこみ上げてきました。きっと、車内の多くの人が
同じ思いで、このアナウンスを聞いたんだろうなあ。
つい、部屋の照明を消して、景色を見入ってしまいました。