昨日、1冊の本を読み終わりました。

今シーズン、千葉ロッテの2軍のヘッドコーチを務めた

古賀英彦さんについて書かれた本「二軍監督」。

 

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昨年まで古賀さんがロッテの二軍監督をされていた事もあって、とても

興味深く読みました。実は、現在に至るまで日本とアメリカを行き来しながら

本当に波瀾万丈の人生を送られた方だったという事が分かりました。

1人の人生をじっくり追ってみるって面白いですよね。

 

そういえば・・・「それぞれの人生」の面白さを知った事がもう一つありました。

このブログでも何度か書いている、朝日ニュースターの会の仲間でもある

ディレクターさんが、ご自身の担当している番組のDVDをくれたんです。

 

その番組とは、アメリカで放送されている

「デモクラシーNOW!!」という番組を日本向けに編集した番組。

現代のアメリカに潜む社会的な問題を追ったドキュメンタリー番組です。

その中で、いつもとはちょっと趣きの違った特集がありました。

タイトルは「聴くことは愛すること」

アメリカで活動している、あるNPO団体を取り上げたものです。

 

その団体は、アメリカ全土を回って、

一般の人々に「自由に話してもらうこと」を進めているのです。

どういう事かというと、それぞれの場所に行き、

そこに小さな部屋、つまりブースを作ります。

そこへ、希望した一般の人が複数で入り、何気ない事を語り合うのです。

それは親子だったり、兄弟だったり、恋人だったり・・・。

 

1組に与えられた時間は40分。

その中で、今まで話す機会を失っていた事がふと頭をよぎり、

言葉が出てきます。その40分の内容は、2枚のCDになり、

1枚は図書館に保存され、1枚は本人に渡されます。

その活動を追ったドキュメンタリーが放送されたのです。

 

紹介された話には様々なものがありました。

移民として苦しい思いをした母親がその頃の事を娘に話した回。

大事な我が子をエイズで亡くした母親が、

それまでの苦しい思いを友人に語った回。

バスの運転手をしていた父親が、ある日出会った

がん患者の乗客との出会いを娘に語った回、などなど・・・。

でも、それは全てが一般の人に起きた出来事。

そして、誰かに話してもらうように仕向けられたわけでもなく

自然と出てきた話だったのです。

 

僕たちは普段、世界で起きている紛争のニュースを伝え、

日本で起きる凶悪事件のニュースを伝え、突然降りかかった

災害のニュースを伝えています。そうすると、どこかが麻痺してくる。

特に人の命の重さに対して、どこか忘れているのではないかと、

自分に恐れを抱く事があります。

 

だから、こういうドキュメンタリーを見た時に少しホッとして、

古賀さんの本を読んで、好奇心が刺激されるのかもしれません。

ちなみに、古賀さんを追った本は、読み始めてから読み終わるまで

2ヶ月近くかかってしまいました。ありがたい事に、ゆっくりと本を

読む時間も無いくらいに慌ただしく毎日が過ぎていきました。

でも来年は、もう少し1日を大切に味わって生きて行けたら、と思います。

今年も1年ありがとうございました。良いお年を!!