「まさか・・・。」の大相撲観戦
2008年09月23日
昨日、ひさびさに大相撲観戦に行って参りました。
両国国技館で開催中の秋場所。
案内してもらったのは、以前にもブログに登場してもらったこのお二人。
大相撲「通」の大平素子さんと、実は格闘技「通」の渡辺一宏さん。
元々はテレビ埼玉「ごごたま」での名コンビのお二人。
渡辺さんは現在、テレビ埼玉「ひるたま」のキャスターをされています。
まずは、前回に続いて名物の「ちゃんこ鍋」を食べに・・・。
味が「しょうゆ」「塩」「味噌」と3種類あって、日程によって味が違います。
前回は「しょうゆ味」。で、今回は・・・。
「味噌味」でした〜。中には、やわらか〜くて旨味が詰まった「つみれ」
ジューシーな鶏肉、そして大根・にんじん・ごぼう・こんにゃく・しいたけ等々。
ボリュームも充分なんですが、汁があっさりしているので、さっぱりと頂けます。
あっという間に完食!!
しかも、この日は驚きの展開が・・・。この日、渡辺さんの「ごごたま」に
たまたま朝青龍の床山さん「床寿さん」がゲストで来られた事がきっかけで
支度部屋に案内してもらいました・・・しかも、中入り前!!つまり土俵入り前に。
これは、本当に貴重なこと。しかも、女性である大平さんは入れないという事で
僕と渡辺さんが恐る恐る入ると・・・案内されるがままに、どんどん奥へ・・・。
うわ〜、知っている力士がたくさん!!と思ったのもつかの間。
一番奥に通されると、そこには、あの朝青龍関が!!
その横、わずか30センチくらいの場所から、大銀杏を直す様子を見ていましたが、
緊張したのなんのって・・・今まで受けたどのオーディションより緊張しました(笑)
私たちの目線の先では、じっと腕を組んで目を瞑ったままの横綱。
その姿は決して大きく無いのですが、周りをオーラが包んでいました。
そして、何か神聖な空気が周りを包んでいるのです。今まで見てきた
一連の報道なんて全く関係ない・・・そんな事ではとても揺るがない風格が
そこにはありました。後に支度部屋から出た渡辺さんと僕は
その様子をいろんな物に例えてみたんですが、一番しっくり来たのは
「何百年もの時を経た像が、寺の本堂に鎮座する」
そのくらい美しい姿でした。
その間、こちらも、余計な物音を立てないように直立不動です。
そして土俵入りが近付き、そ〜っと失礼しようとした私たちの後ろから
「なに?埼玉テレビ?」ま・・・まさか・・・。
振り返ると、横綱がいたずらっ子のような笑顔でこっちを見ている。
「は・・・はい」震えた声で答える大人2人。
『いや、埼玉テレビじゃなくてテレビ埼玉・・・』
なんて、言えるはずもない。
というか、そんな事を考える気にもならない(笑)
さらに「埼玉テレビってカメラ何台あるの??」
その表情は、はっきり言って「気さく」とさえ言えるものでした。
今まで報道で聞いてきた横綱の事、そして
今場所の成績を考えたら、相当に神経質になっているはずなのに。
でも・・・そんな事で心が乱れているようだったら、横綱にはなれないのかも。
いろんな事が頭を駆けめぐる中、僕たち二人は
「あ・・・ありがとうございました。」と、蚊の鳴くような声でお礼を言い、
七重の腰を八重に折り、支度部屋を後にしたのでした。
その後に横綱の土俵入りを見守ったのですが、その時に渡辺さんと僕が
放心状態だったことは、言う間でもありません。
そして、結び前の一番。関脇の安馬との一番。
久しぶりに大声を出して1人の力士を応援しました。
でも、結果はご存じの通り・・・そして今日から休場。
昨日から、複雑な思いで報道を見ています。
ただ、昨日の場所後に相撲協会の方がお話ししていた横綱の表情は
「ホッとした、というより悔しそうだったから、引退はしないと思うよ」との事。
ひとまず、ホッとしたのですが、まだまだ先の事は分かりません。
でも、出来ることなら、僕たちの見た日が「最後の一番」にはならないで欲しい。
各方面からのバッシングの中にいる朝青龍関ですが、
少なくとも、テレビから受けていたイメージが大きく変わった1日でした。