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小枝守先生

2019年02月01日 金曜日

本当に悲しい出来事がありました。

1月21(月)。

日大三高、拓大紅陵の監督やU-18日本代表の監督を務められた

小枝守さんが、67歳でお亡くなりになりました。

僕が訃報を聞いたのは、先生が旅立たれて3時間後の事。

千葉テレビのスタッフさんからのメールで知ったのですが、

あまりに突然の出来事に、その日は

他の事が考えられませんでした。

僕が初めて小枝先生にお会いしたのは、15年近く前。

僕がフリーのアナウンサーとして高校野球の実況に携わり始めたばかりの頃。

縁あって拓大紅陵の試合を担当する事になり、学校に向かいました。

しかし初めての道に迷ってしまい、少し遅れて学校に着くと

先生は「時間は守らなくてはいけませんよ」。

本当に申し訳ない気持ちで謝るばかりの僕を笑顔で案内してくれた小枝先生。

着いた室内練習場には、既に練習が終わっていた選手たちを

小枝先生が残してくれていました。僕の取材のために。

それからというもの、拓大紅陵の試合を担当する時はもちろん、

球場でお会いできる時は必ず小枝先生の元に行き、

いろんなお話を聞かせて頂きました。

その後、拓大紅陵の監督を退任された小枝先生は

チバテレの高校野球中継の解説をしてくださる事になり、

これまで以上に近い位置でお話をする機会が増えました。

それでも、1年目、2年目と直接放送でご一緒する機会が無く、

ようやく3年目の去年。

小枝先生と「解説」「実況」の立場でご一緒できたんです。

かなりの緊張感はありましたが・・・本当に楽しかった。

U-18監督時代のエピソードなども交えながら、小枝先生が大切にされてきた

「心の野球」を教えて頂きました。

いつも小枝先生とご一緒する中で僕が感じていたのは

「優しい先生に道徳の授業をしてもらっているような感覚」。

そして翌月。

去年8月の甲子園。

ラジオのレポートで現地に行っていた僕は

大阪ABCの解説をされていた小枝先生と

お食事をさせて頂く機会に恵まれました。

甲子園から梅田までの電車の中。

「普段こっちでは関係者と食事はしないから、今日は特別だよ」

そうおっしゃっていた小枝先生。

そして、「少し前に体を壊して体重が減ったんだけど、

やっと戻ってきたんだよ。」

今思えば・・・ですが、この時の僕には

そんなに悪いなんて想像も出来ませんでした。

梅田で美味しいしゃぶしゃぶをごちそうになり、更に翌日。

今度は甲子園の関係者食堂で昼食をご一緒させて頂きました。

それが、小枝先生とご一緒した最後でした。

それから5か月。

あまりにも、突然すぎます。

信じられない気持ちのまま迎えた27日の「SPO-NOW」。

この日はゲストもいて、あまりコーナーに余裕は無かったのですが

無理を言って、小枝先生のお話をさせてもらいました。

話し出して、甲子園の話をしていたら・・・こらえきれなくなってしまいました。

番組で泣いてしまったのは初めてです。

お聞き頂いた方、お聞き苦しい放送で申し訳ありませんでした。

この日の放送時間は、ちょうど小枝先生のお通夜の時間。

行きたい気持ちはもちろんありましたが、小枝先生だったら

「仕事に行くべきですよ。」とおっしゃったはず。

そして翌日の告別式で最期のお別れをしてきました。

正直、今でもどこか信じられない自分がいます。

信じたくありません。

でも、同時に小枝先生とご縁があった事は

本当に幸せだったと感じます。

まだまだ、いろんな事をお聞きしたかった。

これからの僕にできる事は、

小枝先生に聞いて頂いても恥ずかしく無い放送をすること。

高校野球の魅力を伝える事だと思います。

小枝先生、本当に本当に

ありがとうございました。

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