草野仁「信頼は、つくれる」
2010年08月01日
僕の好きな種類の本に、アナウンサーの先輩方が書かれた本があります。
その中で特に『この方の考え方を勉強してみたい』と強く思っていた
草野仁さんの本に出会う事が出来ました。
読みはじめると、1ページ目の数行で驚きました。
草野さんの語り、そのものなのです。
文面の言葉が、草野さんの声で起き上がってくるかのようです。
こんなに読み手に丁寧な本は、なかなか無いと思います。
草野さんの言う『言葉の持つ力と重み。』
そして、人との出会いから様々なものを吸収しようとする姿勢。
誰に対しても誠実に接すること。
本当にテレビから受ける印象そのままの、真摯な考えが伝わってきます。
また、エピソードも多く紹介されています。
大変に厳しかったというお父様が、草野さんが中学生になった時
『学校で何が起きたのか報告するように』と話し、
それに対し『それはお前が悪い』『それはおかしいなぁ。むしろお前の言い分が正しい』などと
客観的な評価をしたという話を読み、本当に素晴らしいと思いました。
『父親は自分のことを本気で心配し、考えてくれている』と感じ
『しっかり伝えよう』という気持ちになったという草野さん。
草野さんの誠実さはこういい所から生まれていたんですね。
単純ですが僕が将来、父親になれたらぜひ実践してみたいと本当に思いました。
それともう一つ、草野さんが競馬騎手の武豊さんにトレーニングの話をした際、
武さんから出た言葉として紹介されている
『当たり前にしてしまえば辛くない』という言葉。
仕事をしていくうえで、やらなくてはいけない課題に直面した時、
この考え方はとても役立つはずです。
もちろん、こういった出来事を自分に役立つものとして気付ける、
そして受け止められる草野さんに学ぶ点はたくさんありますね。
見習う点がたくさん詰まった本です。