『毎月1日は、映画が割引料金の¥1000』

というのを、何度となく映画館で流れるCMで見てきました。

でも、世の中そうはうまくいかないもので・・・。

1日が休みにならなかったり、休みになっても見たい作品が無かったり。

それが、やっとうまく噛み合った日。

先週末の5月29日にロードショーになった2本の映画を見てきました。

 

まずは、鉄道が舞台とあって必ず見ようと思っていた『RAILWAYS』

期待以上に、すごく良かったです。

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よく『心温まる映画』っていう表現が使われますが、

そういう意味では、今まで見た映画で1番かも。

 

登場人物で、これほど『良い人』ばかりが出て来る映画も珍しいかもしれません。

ストーリーの中にさりげなく出てくる台詞に、深く染み入る良い言葉がたくさん出てきます。

 

たぶん、今、僕が好きな仕事をしていなくてこの映画を見たら、

来年の鉄道会社の採用試験を受けていた気がする・・・(笑)。

だからといって、鉄道好きじゃ無いと楽しめないという事は全くありません。

でも、島根の良い景色がたくさん出て来ます。

夢を追いかけることの素晴らしさを教えてくれます。

一畑電車、乗りたくなったぁ。

 

 

そして、映画館を移動して見たもう1本。

こちらは、非常に重いテーマ。

昭和41年に静岡県で実際に起きた

「袴田事件」を基にした元裁判官の物語。

『BOX 袴田事件 命とは』

 

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そして題材となった張本人は、今現在も死刑囚として拘置所に居続けている現実。

見ていて、息が詰まる感覚に襲われました。

しかも、その死刑判決を受けた時の年齢は、今の僕とほぼ同じ。

それから41年もの間、廊下の足音を聞く度に「死刑台への迎えなのかも知れない」と

怯え続けている現実は想像を絶する。

 

冤罪というテーマの映画としては、周防正行監督の『それでもボクはやってない』も見た。

今回の映画は裁判官の立場からの葛藤を描いている事、

そして死刑という判決の重みが、より見る者に突き刺さる。

また、事件のあらましを経過・時代背景と共に追っていくので、その時の長さも痛感する。

 

改めて感じるのは、被告・被害者・そして双方の家族以外にも、

判決という十字架を背負って行く人がいる、ということ。

そして冤罪が起こる裏には、初動捜査や取り調べといった警察・検察だけではなく、

裁判官にも『違う要因』があるという『タブー』が暴かれている。

巨大な組織の隠蔽体質が冤罪を生んだ裁判に、もし遭遇したら

一般の我々が見抜けるのか。そして裁けるのか。

 

自分も今後、裁く側に立つ可能性もあれば、冤罪に巻き込まれる可能性もある。

その重大さに、途中から震えが止まらなかった。

今の裁判員制度、そして取調べや捜査の在り方にも、

大きな不安を感じざるを得ない作品でした。

 

全くタイプの違う映画ですが、見終わった後に必ず『何か』を感じられる映画。

ぜひ、多くの人に見て欲しいと思いました。