「中央区はじめて物語」
2009年11月09日
突然ですが、あなたは自分の生まれた街、住んでいる街のことを
どのくらい知っていますか?ビルやマンションが建ち並ぶ中にも
街の歴史を伺い知る足跡が残されているもの。
そんな姿を求めて「お江戸」を巡る番組を担当させてもらいました。
一昨日・11/7(土)から、東京ベイネットワークで放送が始まった
「中央区はじめて物語」では、中央区観光協会の「中央区はじめて物語マップ」を参考に
僕が中央区にまつわる「はじめて」をご紹介します。
旅の出発地点は、もちろん日本橋。
東海道・中山道・甲州街道・奥州街道・日光街道の「五街道」とされた日本橋は、
明治の始めに、改めて全国の道路の起点と定められました。
その証である「道路元標」が、今も行き交う人々を見つめています。
そして、日本橋でもう一つ。昭和通りの交差点に面している日本橋郵便局。
建物の北側入口には、「郵便発祥の地」のプレートがはめ込まれています。
プレートが新しくキレイなのは、平成15年に日本郵政公社が発足した際、
新しく付け替えられたから。
近代郵便制度が発足した明治時代初期、現在の日本橋郵便局の辺りに
「駅逓司」と「東京郵便役所」が置かれました。
「東京郵便役所」は東京中央郵便局の前進にあたるもので、
「駅逓司」は、後の郵政省(現在の総務省)へと変遷していったのです。
一方、中央区入船にある「ミズノ・プリンティング・ミュージアム」には、
明治初期の印刷機「アルビオンプレス」が展示されています。
明治期に盛んに使われていたハンドプレスの印刷機。
国産で現存しているものはわずかです。こちらでは、他にも
日本の印刷文化を伝える貴重な「遺産」を見ることが出来ます。
さて、次に訪れたのは「佃」
その名前の通り、佃煮発祥の地です。
徳川家康の命により、摂津の国・佃村から移住してきた漁民が築いたことに因んで
この地は佃島と命名されたのですが、今も老舗の佃煮屋さんが残っています。
そのうちの1件「佃源 田中屋」さんにおじゃましました。
お店の中には、これまで受けた取材の数を物語る有名人のサインがたくさん。
それだけ、こういった佃煮屋さんが貴重になってきたという事なんですね。
昔から庶民の味として親しまれてきた佃煮。
元々は白魚漁を専業としていた漁民達が、小魚を醤油で煮詰め
海上での食事のための保存食としたのが始まりです。
お店では、今でも佃煮の「秤売り」が残っています。
贈答品として買い求める人が多いものの、若いお客さんも多いそうで
伝統の味が受け継がれている事に安心しました。
ちなみに、佃島に残っている佃煮屋さんは全部で3件。
そのお店が、同じ通りに寄り添うように立ち並んでいます。
その向こうには高層マンション・・・「江戸」と「東京」が交差するような光景ですね。
この番組では、他にも「銀行のはじまり」「蘭学事始の地」なども訪ねます。
ケーブルテレビ「東京ベイネットワーク」では、
11月中の毎週土曜日、「10:00」「12:00」「20:00」から放送です。
また、テレビを見られない、という人も中央区のホームページで
当分の間見られる予定になっています。ぜひ、ご覧下さい!!