今日の夕方に知った驚きのニュース。

ジャイアンツを語る上で欠かせない元投手、小林繁さんが急死しました。

この訃報に接した時、僕には別の驚きとショックがありました。

つい先日読んだ本の中に、このような本があったからです。

 

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ジャイアンツに在籍し、その後に他球団へトレード、

あるいは戦力外通告を受けた15人にインタビューした本。

その中で、一番最初に登場し、一番多くのページを割いているのが小林繁さんです。

その中心は、もちろん江川卓投手との「空白の一日」騒動。

 

読んでいく中で印象的だったのは、小林さんが一番苦しんだのは

トレードそのものだけでは無く、その後の周りの「同情」だったこと。

そして、様々な感情の中で生まれた「反骨精神」を

正しい方向に向ける冷静さを持てていたからこそ、その後の活躍があった事が分かりました。

 

小林繁さんといえば、野球出身で「解説者」ではなく「スポーツキャスター」として

先駆けとなった方でもあります。僕のブログで本の話を書かせて頂く筑紫哲也さん。

その筑紫さんの「NEWS23」で初代スポーツキャスターを務めたのが小林さんでした。

 

本の中に書かれている番組のエピソードは、選手時代の話以上にインパクトがありました。

小林さんがスポーツ選手出身とは思えないような

アイデアを出していたことが分かってきます。いくつかを紹介すると、

「自ら試合を見て、展開をみながら『○○選手リアクションを撮って』とカメラマンに指示をする」

「原稿を読んでいる上にBGMを被せる」などなど・・・。

しかも、これは中継ではありません。1試合で1分ちょっとという

スポーツニュース用の映像作りのために、小林さんが発案していた、という事なんです。

プロ野球で活躍していた時と同じように、仕事に対してシビアに臨んでいたんだ、と驚きました。

 

そして再びピッチングコーチという形で現場に復帰し、今シーズンからは

日本ハムの1軍ピッチングコーチとしてグラウンドに立つはずだった小林さん。

このままシーズンに入っていたら、僕も間近で話を聞く機会があったかもしれません。

そう思うと、余計に残念でなりません。ご冥福をお祈りします。