昨日・27日は本来であれば、千葉ロッテマリーンズの

今期ホーム最終戦のはずでした。僕もチバテレビの中継スタッフの皆さんと

観戦に行く予定を立て、チケットを購入。しかし、チケット発売後に

雨で中止になった試合が出てしまい、その振り替えが10月6日に組まれたので

「ラスト『前』ホームゲーム」となりました。とはいえ、バレンタイン監督を

マリンスタジアムで見られるのもあとわずか・・・球場は満席状態でした。

そして、昨日は本当に色々な事がありました。

やや長くなりますが、時系列で書いていこうと思います。

 

まずは、試合前にベンチに行き、取材でお世話になっている方にご挨拶。

すると、みんながベンチに出て、内野スタンドの方を見上げ始めました。

そして、スタンドからは、ざわめきと歓声。気になって行ってみると、

 

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このような長蛇の列。以前からロッテの試合では、選手の練習時に

ファン向けの見学会をやっています。それに参加した皆さんが並ぶ

その先にいたのは。

 

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笑顔のバレンタイン監督。ファンに向けたメッセージカードを

1人1人に配っていたのです。おそらく数百人の人がカードを受け取ったはずです。

同じカードがベンチ脇に数枚置かれていました。

 

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中には、このように書かれています。

 

『 親愛なるマリーンズファンへ

言葉に表せないほどのすばらしい千葉での経験をありがとうございました。

世界一のファン、26番目の戦士である貴方たちを一生忘れることはできません。

                                   ボビー・バレンタイン』

 

そして驚く事に、名前の下に書かれているサイン。これは印刷された字ではありません。

よく見ると、ボールペンで直接書かれていました。その証拠に、いくつかのカードを見ると、

文字の大きさや筆跡が微妙に違うのです。これには、各社の記者さんも驚いていました。

なんとも、バレンタイン監督らしい演出です。

 

そして試合開始2時間前、僕は記者用出入り口から一旦外へ出て、

自分で買ったチケットを持って外野席入口へ。ここからは、完全にプライベートでの観戦です(笑)

ホーム最終戦では無くなったとはいえ、週末のマリンスタジアムの試合は今シーズン最後。

外野席は予想通りの超満員です。

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僕も早めに準備をすると、まずは腹ごしらえ。

 

 

 

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はい、今回も「もつ煮」です(笑)マリンの外野に来たら、

これを食べないと始まらないので。ただ、前回のマリンの時に乗せた「もつ煮」とは

違うメニューなんですよ。今回のものは、「もつライス」(笑)まあ、ご想像通りに

もつ煮とライスのセットなんですが、もつ煮単品が500円なのに対して、

こちらはライス、漬け物と、あさりのスープが付いて600円。この方がお得なんです。

しっかりお腹も満たして、いざ応援となりました。

 

 

そんな昨日の試合、オリックス戦の中身はというと7−7の引き分け。

延長12回を戦っての熱戦でした。ただ、こんなに試合に集中できない観戦は初めてでした。

 

新聞報道などでご存じの方も多いと思いますが、一昨日のゲームで騒動がありました。

今シーズンはこれまで、バレンタイン監督退任問題など、一連の騒動に関して

ライトスタンドの一部のファンが球団・フロント批判の横断幕を掲げるシーンがありました。

それがエスカレートして、一昨日の試合では球団幹部の名前を挙げて

「全員死刑」などという過激な表現にまでなったんです。この日、先頭打者ホームランを放った

西岡選手は、試合後のお立ち台でマイクを持ち、「子どもたちの夢を壊さないで下さい。

僕たちもこのチームをもう1回強くしたいと思うし、本当にロッテを愛してるのであれば

明日から横断幕を下げてほしい」と声を詰まらせ訴えました。

 

そして昨日の試合、1回裏の先頭バッターとして西岡選手が打席に入ると、

応援団は応援歌の演奏を拒否しました。それどころか、前日とは違う横断幕も。

そこには「偽善者」などといった、心ない言葉も書かれていました。さらにはブーイングも。

 

しかし、その直後、応援団を挟むようにしていた他の観客席、そして

内野の応援団席からも「ツヨシ!!ツヨシ!!」と西岡選手へのコールが始まったのです。

応援歌が演奏されないなら、自分たちでやってやる!!と言わんばかりの出来事でした。

結局、応援歌の演奏は、西岡選手以外の選手に対しては通常通りに行なわれましたが、

西岡選手に対しては、最後までありませんでした。

 

さらに2回には、もう一つの異変が。第1打席でホームランを打ったベニー選手が

次の回で交代してしまったのです。すると、会場に「ただ今の打席が、

ベニー選手のロッテでの最終打席になりました」との突然のアナウンスが。

あまりの出来事に、球場中からどよめきが上がり、異様な雰囲気になりました。

 

確かに今シーズン終了後に退団する可能性はささやかれていましたが、あまりにも突然、

しかも試合中の退団発表。良い形のまま締めくくりたい、という本人とバレンタイン監督の

意向だったと報道されてはいますが、なんとも・・・。

 

その後も、ツヨシ選手への応援を巡って一部の応援席は小競り合いが続きました。

確かに今シーズンのバレンタイン監督の去就に絡んでの動きは

ファンに分かりづらい、また理解しにくいものでした。

 

だからといって、選手の応援をしないというのは全く筋の違う事だと思います。

目の前でプレーしている選手があまりにも気の毒。もちろん、それは相手チームの選手や

そのファンにも迷惑がかかっていることです。チームの応援をする以前に

球場に来ている観客全員は野球観戦を楽しみに来ているわけで、昨日の行動は

明らかにその楽しみを邪魔していました。まして、観客の中には少年野球チームや、

結婚式を終えて観戦に来た団体さんもいたのです。一生の思い出を作るはずだった時間を

台無しにした責任を、彼らは分かっているのでしょうか。

抗議行動をするなら、もっと他の方法があったはずです。

なんとも、後味の悪い試合となりました。

 

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でも、実際にマリンスタジアムに行っていた1人として言いたいのは、

ほとんどの人は純粋に(もちろん西岡選手も含めた)応援をしていたという事です。

前日の事があったせいなのか、選手の名前が書かれた

「ちゃんとした横断幕」もいつもより多くありました。

 

来週10月6日は、本当の今シーズンマリン最終戦。

バレンタイン監督、そして今年で引退する小宮山投手に向けた

餞のセレモニーが予定されています。

なんとか無事に、そして気持ちよく締めくくれるように、願わずにはいられません。